2012-01-30
本・映画

苦役列車 西村賢太

主人公 貫多の生活を読みたくて
宇都宮東図書館で苦役列車を借りた。
何と2ヶ月近くの貸出待ち。
去年の芥川賞作家は、テレビ出演も多く
とても人気がある。
内容は、いつもの貫多の生活。
「暗渠の宿」や「どうで死ぬ身の一踊り」と比べると、
この芥川賞受賞作品は、とてもまとまっていて読みやすい印象。
エログロの部分は、普通に書くと気持ち悪くて読みにくいだろうが、
落語的言い回しと丁寧語が、それを緩和させる。
何ページかに一度必ず笑ってしまう部分があり、それも魅力。
その笑いも、「貫多はホントにしょーがないな。」という
人間の業の肯定。落語的笑いだ。
西村さんは同い年だから笑いのツボも似ているのかもしれない。
日雇いの仕事の情景は、自分の大学時代の日雇いバイトと重なり
懐かしくなってしまうし、
私が東京に出て、初めて住んだ下宿が3畳一間の
風呂なし、トイレ脇だから、それも目に浮かんでしまった。
また、同じ本に入っている
「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の
文学賞の受賞を期待する貫多の心境と行動の描写
とても細かいが過剰すぎず共感。
どの業界も同じで
優秀な 作り手(書き手、造り手)は
すんなりと、お客さん(読み手、聞き手、住まい手)に居場所を
提供して体感、感動させてしまう。
注文住宅 栃木県宇都宮市 ヨシダクラフト 
リフォーム リノベーション 栃木県宇都宮市 ヨシダクラフト
工務店 栃木県宇都宮市 ヨシダクラフト

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吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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