SH-house(宇都宮市), 高断熱高気密省エネ住宅.

土台に墨出ししている高久大工

宇都宮市で建築中の24.5坪の小さなQ1.0住宅SH-house

 

基礎工事が終わると、次は大工工事。

 

大工さんの最初の仕事が土台敷きになります。

 

土台は文字通り、建物の「土台」となる大切な部分で、建て方の日の最初の作業は、土台に柱を差して柱と梁を組み上げることなので、上棟日前に土台敷きを完成させておきます。

 

基礎立ち上がりがほぼ水平に近い精度だと、土台も水平に設置することが出来て、土台に接合される柱も垂直に建つので家も真っすぐに建ちます。

 

土台敷きは、建物の水平垂直精度を左右する重要な仕事になります。

 

逆に土台が水平でないと、柱が垂直に建たず当然建物も垂直になりません。その建物の水平と垂直の精度は後年、リフォーム工事をした時に分かることが多いです。

 

大工さんの紹介

檜の土台にアンカーボルト用の穴を開けている高久大工

SH-house38歳と若い高久大工が棟梁として現場を担当します。

 

年が若く、作業場を持っており造作工事が出来て、断熱気密工事も担当します。作業場があって木材を削る機械を持っていないと、窓枠やドア枠を自分で削れないのはもちろん、大工さんに家具を造ってもらうのも難しくなります。また細やかで確実な断熱気密工事が施工できないと断熱材の性能が充分に発揮されず、いくら事前に下記のような温熱ソフトを使って計算をしても、絵に描いた餅になってしまいます。

 

まさに高断熱・高気密住宅を造る時の、断熱・気密工事の施工の大半を行うのも大工さんです。

 

一般的に大工さんは年配の方が多く、ハウスメーカーのような新建材を使う家の大工さんは、大工というよりも組立工化しており木を削る機会もなく、断熱気密工事などの細かい工事は、多くの工程が必要になるので、やる気がないとできません。


高久さんは、那須塩原市の大工さんなので、県北でも一緒に仕事に仕事出来たら良いと考えています。那須塩原市はもちろん、矢板市、さくら市、塩谷町あたりでQ1.0住宅を建てたい方はご連絡ください。

 

この建物は構造見学会と完成見学会を予定していますので、見学希望の方はお問い合わせよりご連絡ください。

 

お問い合わせ 

 

では、工程順に土台敷きから建て方準備完了までを見てみましょう。

 

1.土台墨出し

基礎立ち上がりの天端に、土台の墨出しを行い、基礎の直角を確認した後は、土台にアンカーボルトの墨出しを行います。

 

アンカーボルトとは、基礎天端から突き出している金物のことで、基礎と土台を緊結する金物のこと。基礎コンクリート打設前に鉄筋に緊結してコンクリートと一体化しています。

 

基礎と土台にズレがないかを床伏図で照合しながら土台を敷いていきます。

 

 

2.土台アンカーボルト穴あけ

電動ドリルにガイドが付いており、スイッチを入れて押すと正確に穴が開けられる。

土台のアンカーボルトがくる位置に穴を開けます。木材が斜めに置いてあってもガイドが付いており垂直に穴が開けられる優れものの機械。初めて見ました。木材に最小限の径で穴を開けて、木材を痛めません。

 

3.土台防蟻剤(ホウ酸)塗布

防蟻剤を塗るのも真剣。

 

土台を敷く前に、土台裏側にホウ酸をむらなく刷毛塗りします。ちなみに土壌は基礎工事前に天然青森ヒバ油を散布して防蟻処理済み。

 

4.土台を基礎に緊結

土台下から出ている、黒い2本線の入ったシートが土台下の気密パッキン。

 

土台を締め付けて気密パッキンが土台と基礎の隙間を無くすことにより、基礎内部の気密を確保します。

 

土台から出ているのが、土台と基礎を緊結する座金。

 

アンカーボルトをスクリュー座金で留める。座金の上に28mmの床下地合板を貼るので、座金が土台より出ないようにします。

 

5.外周部の土台下は気密パッキン。内周部の土台下は基礎パッキン

内周基礎立ち上がりは外周より2㎝下げて基礎を造っている。内周基礎天端には2㎝の基礎パッキンを入れて土台高さを合わせる。

 

土台下の黒いのが基礎パッキン。

 

内周基礎の立ち上がり高さは、あらかじめ外周部よりも2㎝下げて造っておき、引き渡し後、床下の暖気が動きやすいようにしています。

 

6.土台高さ(レベル)の確認

土台敷き完了

土台が敷き終わったら、土台高さを確認します。土台レベルが2mm程度に納まっていることを確認。

 

ホールダウンの穴の隙間も塞いで気密を上げる。

 

7.土台のブルーシート養生

土台の施工が終わったら、上棟日まで土台を雨に濡らさないように養生。平らにブルーシートを張ると、雨が溜まり浸水するので、屋根のようにシートを張った。

 

この養生は、新住協関東支部会長の岸野さんの著作。エコハウス現場写真帳のP19を参考にした。

 

8.構造材・羽柄材の養生

 

今回の現場の敷地面積は約81坪。狭小地で小さな家を施工することが多い当社にとっては、広めの敷地である。

 

敷地が広いので建て方(上棟)前に、柱や梁等の構造材はもちろん、屋根垂木・屋根下地合板・耐力面材・破風等の羽柄材の多くも搬入することが出来た。

 

建て方前に現場に搬入された木材には、透明なビニールシートが掛けられているが、隙間があるのでブルーシートをかけて雨養生する。

 

狭い現場は、敷地内に木材を置けないので、建て方当日に、順番を決めてトラックで敷地に搬入する。

 

9.土台敷き完了の翌日等に足場掛け

土台敷きと建て方(上棟)の間に、先行足場を架けておく。これで建て方の準備は完了。

 

先行足場とは、建て方前に足場の設置を行い、その後の工事を施工する工法。

 

先行足場は、基礎工事と基礎周囲の埋め戻しが終了した後、建て方作業の開始前に設置する。

 

既存の土間を汚してしまったり、作業中のゴミが土の中に入ると取るのが大変なので、足場の下にはシートを敷いて、養生してから足場を架ける。

 

これで建て方の準備は完了。

 

木造住宅で使う無垢の木材は、構造材・羽柄材(はがらざい)・仕上げ材の3種類

木造住宅で使う無垢の木材は、構造材・羽柄材・仕上げ材の3種類に分かれる。

 

仕上げ材とはフローリングや天井の板など、見える木材のこと。

 

羽柄材は、構造材と仕上げ材の中間にある下地材である。

 

材積は、構造材>羽柄材>仕上げ材が一般的。

 

この本を現場に置いて、断熱気密工事の参考書として職人達と情報共有します。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士

栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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