リフォーム, 住宅設計, 高断熱高気密省エネ住宅.

新建材の窓枠が老人の皮膚のように劣化。無垢材の窓枠なら、こんなことにはならない。

 

先日、大手ハウスメーカー、〇イワハ〇ス様で建てた、築23年の住宅に住んでいる方から、床を無垢フローリングしたいという依頼があり、お宅に伺ったところ、窓枠が老人の皮膚のようにしわしわに劣化していました。

 

新建材は新築後23年も掛からずに、わりと早い時期にこうなったりします。

 

大手ハウスメーカー様を代表とする量産型住宅で、大量に使われている新建材の「わかりやすい経年劣化の例」なので、ブログにします。

 

間違えないで欲しいのですが、ダ〇ワ〇ウス様以外の大手ハウスメーカー様で建てた住宅の窓枠も、同じ環境下では、ほぼ間違いなくこの劣化と同じようになります。新建材の断面構成は同じですから。

 

インテリアやエクステリアに関心がある人にとっては、この経年劣化は耐えられないレベルですが、これを直すには窓廻りの壁を壊して、窓枠を取り換えるという大工事になりますから、その見積はしませんでした。

 

 

このブログをfacebookに投稿したら、

 

新潟のオーガニックスタジオ相模さんから「劣化以前の問題で、アパートと同じレベルの内装で安っぽくて耐えられないです。ホームセンターに売ってるカラーボックスみたいなもんで。」とコメント頂きました。

 

私の言いたかったこともまさにそれ。劣化以前の問題であるカッコ悪さに耐えられない。木目を印刷したビニールの劣化の話ですから。

 

新建材はカラーボックスと同じ構造で、圧縮された木製芯材の表皮に、木目が印刷された塩ビシートが貼ってあるので安っぽいのは当然です。

 

大手ハウスメーカー様の建てた家にお住まいの方は、残念ながらドア・床・巾木・窓枠全て、新建材というカラーボックスの中で暮らしているということになります。

 

周囲に大手ハウスメーカーで建てたと鼻高々で安心している人がいたら、「でも、お宅はカラーボックスの中で暮らしてるんでしょ!素敵ですね!」と、やさしくこのブログを教えてあげてください。

 

また、これから大手ハウスメーカー様と契約する方は、「今後はカラーボックスの中で暮らしたい!」と、自ら遠回しに宣言しているのと一緒です。

 

カラーボックスという言葉のチョイスは的確すぎる。

 

カラーボックスとはこれです。新建材と一緒で表皮に木目が印刷されたシートが貼ってあります。カラーボックス写真はアイリスオーヤマさんにお借りしました。

 

お宅にお伺いした経緯

この写真は私の自宅の合板フローリング。こんな感じで表皮が劣化します。

 

ネット経由で、合板フローリングの表面が劣化して見た目が悪いので、「合板フローリングの上から無垢フローリングを貼れないか?」というリクエストがありました。

 

合板フローリングの経年劣化に違和感があり、とにかく無垢フローリングを貼りたいとのことでした。

 

しかし、合板フローリングの上から無垢フローリングを貼ると、床の高さが変わるので、新建材のドアの下端をカットしなければならず、上手に切断できるのか分からないので、建具職人も連れてお宅に伺いました。

 

合板フローリングが無残な経年劣化になる理由

合板フローリングの断面。合板の表皮に薄い化粧材を貼っただけなのが分かる。

 

合板フローリングはカラーフロアとも言われ、断面構成は写真のようになっています。文字通り、断面は合板。

 

表皮が薄いので、経年すると2枚上の写真のように下地が出てきてしまうし、重いモノを落とすと合板の断面が露出する。

 

無垢フローリングの断面。当たり前だが1枚の無垢板なので、表面が劣化しても問題なし。

 

それに対して、無垢フローリングなら重いモノを落としても、凹むだけ。その凹みも、自然なモノの変化なので違和感にならない。

 

無垢フローリングなら「経年変化は味わい」になるが、合板フローリングの場合「経年変化は無残な劣化」となる。

 

新建材ドアの経年変化も「もちろん悲惨」

建具(ドア)も既製品の新建材の場合、地域の職人が造った「造作建具」と違い、後から寸法を詰めたりするのが、とてもやりずらいし、下記の窓枠と同じで木目が印刷されたシートで覆われているので、新建材ドアの経年変化も「もちろん悲惨」である。

 

窓枠が老人の皮膚のように劣化した理由

一番上記写真は、木目が印刷された塩ビシートが、結露の影響等で「しわ」になってしまい、まるで老人の皮膚。

 

老人の皮膚の「しわ」は、手を離すと元に戻るが、この窓枠の「しわ」は元に戻らない。

 

これを見て、私は死んだおじいちゃんとおばあちゃんを思い出してしまった。

 

実はこのように経年劣化している新建材の窓枠は多い。

 

新建材の窓枠のシートが剥がれた例。一見無垢材に見える木目シートはこのようになる可能性がある。

 

「しわ」にならなくても、シートが剥がれたりして、おかしな経年変化になっているのだ。無垢材の表皮は剥がれたりすることが無いので、この変化に、人はとても違和感を感じてしまう。

 

この写真のように、大手ハウスメーカー様やローコストビルダー様で使われる新建材は、経年すると窓枠、ドア、フローリングも含めて、インテリア好きには耐えられないレベルになることがほとんどである。

 

本物の木ではなく、塩ビシートに木目が印刷されているので、経年すると「偽物っぽさ」が「露出しまくり」の状態になるからだ。

 

それに対して、こちらが無垢材の窓枠やドア枠に使われるスプルス。本物の木材なのでおかしな経年変化はしない。

 

無垢材の窓枠。材種はスプルス。もちろん木目シートは貼っていないので、経年変化が自然

 

大手ハウスメーカー様の住宅に23年住んだ方の感想

この窓枠のお宅のご主人に、「誰もがご存知の大手ハウスメーカー様」で建てた家の23年間の住み心地を聞いたところ、内外装の新建材は経年すると無残になるので最悪であり、断熱性も低くとても家が寒い。新築時の建築費用の高さも加わり、家については「後悔しかない!」とのことでした。

 

事情があり、このお宅の無垢フローリングリフォームは請け負わないことになりましたが、「新建材のわかりやすい経年劣化の例」なので掲載します。

 

新築する時の床材は無垢フローリング、ドアは造作建具がマストアイテム

ちなみに最近、大手ハウスメーカー様で建てた方から、床を無垢材に貼り替えるリフォーム依頼が増えています。お宅にお邪魔すると、新建材の経年変化はやっぱり無残で、インテリアに関心のある方には耐えられないレベル。

 

ですから内装建材は、床は無垢フローリング、窓枠とドア枠も無垢材で造り、ドアは造作建具がマストアイテムというのが結論です。

 

新建材と無垢材のメリットとデメリットについてはこちらをご覧ください。

無垢フローリングと合板フローリングの違いとメリット・デメリットは、カットサンプルの断面から分かる

 

そして、外壁材は窯業系サイディングでなく、こちらが良いと思います。

将来リフォーム貧乏にならないためには、新築時に杉板外壁材を採用するのがマスト

 

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士

栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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