リフォーム.

昆虫や小動物が、住まいのトラブルの原因になることがあります。

今回はコウモリが瓦屋根に巣を作り、結果として屋根下地の防水シートを破いていたという事例をご紹介します。

雨漏りの箇所は屋根裏から確認できた

点検口から天井裏の雨漏りのシミを確認できた。天井裏にも雨漏りの跡があったので、雨漏り箇所は確定。

お客さんから「2階の寝室天井から雨漏りがしている」と連絡があり見に行くと、天井にシミが出来ていました。押入れの天井に点検口があったので、そこから屋根裏を覗くと、屋根裏側のざら板(屋根下地木材)にシミがあり、その直下の天井裏の石膏ボードが濡れていました。雨漏り箇所はこれでほぼ確定です。

 

雨漏りしている場合、このように雨漏り箇所が目視で確認できることは少ないです。例えばベランダから漏水している場合、ベランダ下に点検口が付いていることは少なく、かつ点検口が付いていたとしても、狭くて内部が良く見えないことが多いので、漏水箇所を室内側から見付けられることは少ないのです。

 

今回は押入れ天井に点検口が付いており、身体が入るほど空間が広かったので、確認することが出来てラッキーでした。雨漏り箇所を目視出来ない場合は、見当をつけて工事を行うか、雨漏り部分の周囲を壊すのが普通です。

瓦を剥がすと、コウモリと大量の糞が出てきた

瓦を撤去したところ。穴が開いているのが見える。

雨漏り箇所が分かったので見積を提出し、足場を組んでから瓦を剥がしました。瓦は水下から順番に固定されているため、漏水箇所だけを剥がすというわけにはいかず、「棟」に囲まれた一面を剥がして施工することにしました。瓦は割れていませんでした。

 

瓦を剥がすと1匹のコウモリが出てきたようです。その後に現場に行くと大量の糞がゴミ袋に入れてありました。

軒先面戸(のきさきめんど)という瓦の隙間防止材が施工してあってもコウモリは入ってしまう

この隙間からコウモリが入ったと推測。本当に指先程度の隙間である。

これは他の現場のモノだが、軒先面戸が付いているので軒先からコウモリが入る可能性は少ない。

軒先面戸という、軒先の瓦同士の隙間を埋めて鳥や小動物に瓦下に巣を作らせない部材もキチンと施工されていました。しかしコウモリはケラバ部分の指先程度の隙間から瓦下に入り巣を作ったようです。

屋根の防水シートに穴が開いていた

瓦を撤去したところ、屋根下地の防水シートに穴が開いていたのは2箇所。1つはコウモリが居た場所。もう1つは漏水の原因になった部分。

コウモリの巣になっていた場所は防水シートが劣化して穴が開いていた。

コウモリが居た場所は、糞尿等で防水シートが変色しており、穴が開いていました。推測ですが、糞尿で防水シートが劣化して、そこにコウモリの出入りがあって穴が開いたのではないかと思います。しかし、こちらの穴からは漏水はしていませんでした。瓦の裏面に廻った雨水はこの穴からは室内には入らなかったのです。ただし、この穴から漏水していてもおかしくないので、瓦を剥がした部分はアスファルトルーフィングを2重にして全て貼りかえました。

これが漏水箇所の穴。2枚目の写真のザラ板のシミと位置が一致する。何で穴が開いたかは不明。

アスファルトルーフィングを新設して

瓦を元に戻して、雨漏り修理は完成しました。

漏水していた部分の防水シートは、何者かに切り取られたように穴が開いていました。新築時に施工した住宅会社が穴の開いた防水シートを使うとは考えられません。築28年なので、新築時から穴が開いていたら、もっと早く漏水していたと思います。すぐ近くにコウモリの形跡もないので、コウモリの影響とは考えにくい。こちらの穴が何故開いたかは原因不明です。

 

ちなみに瓦の下にはスズメの巣を作られて、雨樋が詰まったことも何度かありました。

今までにあった昆虫等が原因の住まいのトラブル

スズメ蜂でない、普通の蜂が住まいのトラブルの原因になったこともありました。この時は、窓が開かない原因が分からず焦りましたww。

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吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士

栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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