2018-11-19
OJ-houseリフォーム(宇都宮市・八幡台)
リフォーム
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栃木県宇都宮市で大谷石を使った新築又はリフォームを行うと最大10万円の補助金が受けられるという具体例

大谷石貼り完成。After。玄関引違戸は既存のまま。天井は珪藻土。

宇都宮市では、大谷石を使った住宅の補助金制度があります。

 

今回、宇都宮市内で断熱リフォームをした際に、初めて宇都宮市の大谷石補助金制度(正確には大谷石利用促進補助制度と言います)を使いました。玄関ホールの壁に大谷石を使って補助金を10万円頂きました。正確には、先週金曜日に、完了の現地確認立ち合いをしたので、1か月程度後に振り込まれる予定です。住宅の新築又はリフォームで大谷石を使った場合に申請すると、補助金が最大10万円受けられます。

大谷石貼り施工前。Before。既存は板貼りでした。板を撤去して大谷石に貼り替えました。

これから宇都宮市で住宅の新築もしくはリフォームをする方で、内外装に大谷石を使いたいという方は多いと思いますので、住宅の新築とリフォームに限ってザックリ説明します。事務所、店舗、店舗等併用住宅でも申請できます。申請は工務店や設計事務所に依頼すると、お客さんは書類にハンコを押す程度でとても楽です。

 

では見てみましょう。

 

宇都宮市の大谷石補助金が受けられる住宅の要件

内外装の材料として大谷石を5㎡以上使用する場合に補助金申請ができます。5㎡とはザックリ畳3畳分です。畳3畳分以上の面積の大谷石を壁か床に貼った場合に申請出来ます。

 

ですから、大谷石を使う場合は、設計時に5㎡以上使うように計画すると、補助金の対象になります。ちなみに今回は、玄関ホールの壁に11.8㎡(7畳分)貼りました。

 

大谷石補助金の対象となる内外装工事とは具体的に住宅のどの部分を工事したものなのか?

大谷石補助金の対象となる内外装とは、建物の内壁、外壁、床材、テラス、ポーチをいいます。宇都宮市でよく見かける外構の塀には補助金は出ません。

 

大谷石補助金の額はいくらなのか?

内外装として大谷石を利用した際に要する経費の30パーセントで、かつ10万円が上限です。ただし、1㎡当たり工事単価3万8千円以下。今回の大谷石補助金は上限の10万円を頂きます。

 

大谷石補助金の対象となる経費とは、見積書のどの項目なのか?

大谷石貼工事費と諸経費等です。見積書の大谷石工事の項目の大谷石貼工事費と、大谷石工事の中の諸経費が大谷石補助金の対象となる経費となります。

 

大谷石補助金の期限

対象となる大谷石工事を平成30年4月1日以降に申請・着工し、平成31年3月31日までに完了・請求するものが対象。予算がなくなり次第終了。

 

大谷石補助金の受付場所

宇都宮市 経済部 都市魅力創造課 大谷振興室(宇都宮市役所本庁舎7階)

電話番号028-632-2455 または 028-632-2427

 

宇都宮市役所には大谷振興室という部署があり、大谷石及び大谷の振興に関することを専門に行う部署があります。大谷地域と大谷石は、宇都宮市の最重要観光資源という位置づけなのだと思います。

 

大谷石補助金の申請から交付までの流れ

1.申請(申請書類を準備して、宇都宮市役所本庁舎7階の都市魅力創造課 大谷振興室に行って申請)

2.交付決定(郵送で交付決定通知書が来ます。申請から10日後くらいだったと思います)

3.大谷石工事

4.交付請求(交付請求書類を準備して大谷振興室で請求書類提出)

5.現地確認の立会い(市役所の職員さんが現場に来て、大谷石を測ります)

6.約1か月後に補助金交付(指定したお客さんの口座に振り込まれます)

 

大谷石は珪藻土や無垢材と相性が良く、地産地消できる栃木県産建材

今回、お客さんの強い要望で玄関ホールの壁に大谷石を貼りました。貼ってみたら、かなり質感が良くてビックリしました。

 

大谷石は特に無垢の材料と相性が良いようです。今回、壁の大谷石に接するのは、天井の白い珪藻土、見切りの無垢の木材、玄関ドアも造作の引違い戸です。大谷石は本物の材料なので、フェイクの既製品新建材(シート貼りの新建材やビニールクロス)でなく、無垢材や造作建具・造作家具と合わせるのが良いです。地産地消の観点からも使いたい材料です。

 

大谷石補助金を申請する時に必要な書類

1.補助金交付申請書(様式第1号)

2.仕上げ加工石仕様書(様式第1号の2)(仕上げ加工石を使用する場合)

3.大谷石の使用面積が分かる工事図面(平面図、立面図等)

4.大谷石の工事費(補助対象経費)が確認できる見積書等の写し

5.建物の所在地がわかる地図

宇都宮市役所の大谷石利用促進補助制度のページをご覧ください。

 

大谷石工事完成後、大谷石補助金の交付請求に必要な書類

大谷石工事が完了し、工事費用を住宅業者に支払い後、請求に関する下記の書類を提出します。

1.補助金交付請求書(様式第4号)

2.交付決定通知書の写し

3.大谷石の使用面積及び工事費が確認できる領収書の写し

4.大谷石を使用した場所の完成写真

 

大谷石補助金の市役所職員による現地確認の立会い

完成した大谷石の面積を測る大谷振興室の市役所職員さん。

宇都宮市役所の大谷振興室に行って交付請求をした後、担当の市役所職員さんが現場までやって来て、大谷石の施工状況(主に面積)を確認します。写真のように、申請書類の数量と合うか大谷石の寸法を実測し、最後に写真撮影もしていました。その写真は大谷石のPRに使われることになるかもしれません。現地確認の後、交付申請書類と合致していれば、1か月程度後に補助金が施主の銀行口座に振り込まれます。

 

宇都宮市の大谷石は住宅のインテリアで一番どこに使われているか?宇都宮市役所の大谷振興室の担当者に聞いてみた

現場確認に来た、市役所の大谷振興室の方に聞いたところ、住宅のインテリアで一番頻繁に大谷石が使われているのは、LDKのテレビの裏だそうです。テレビの裏は一番目に付くところなので、高級感のある大谷石をそこに貼っているのだと思います。大谷石で画像検索したころ。テレビの裏面も多いです。広い面積を貼っているのかを聞いたところ、広い面積を貼っているケースは少なく、補助金の出る3畳分(5㎡)程度ということも多いそうです。

 

なぜ今まで、大谷石の内外装材を使わなかったのか?

大谷石の擁壁の劣化状況。表面を手で触るとボロボロ剥がれます。柔らかい材料であり、雨水も染みこみやすいのが劣化の原因。

今まで、庭の床材とて大谷石を敷いたり、塀の材料として大谷石をリフォームした経験はありましたが、内外装材として使ったのは初めでした。

 

クロスや珪藻土等の一般的建材よりも値段が高いこともありますが、今まで大谷石を使うことを敬遠してきた理由は、大谷石の擁壁(土留め)に原因があります。擁壁とは、高低差のある敷地の土砂の斜面の崩壊を防ぐために設計・構築される壁状の構造物。土留めとも言います。

 

現在では、大谷石が土留めに使われることは、ほぼ無くなりました。栃木県内、とくに宇都宮市では、大谷地域で取れた大谷石が、30~40年程前に造られた団地で擁壁として多数使われており、その擁壁は時には3M近くの高さのモノもあったが、東日本大震災の時に崩壊したものもありました。また、その後の余震や劣化で、大谷石の擁壁の崩壊が進行しているものもあります。

 

大谷石は柔らかいため、長期間雨掛りになると劣化しやすく、高い擁壁に使われると崩壊しやすい。私は大谷石の擁壁を使った、複数の現場でかなり苦労してトラウマとなっていたため、一時は大谷石を見るのも嫌になってしまい、内外装材としても使うことが出来なかったのです。

 

ただし今回、施主の希望で大谷石を内装材として使ってみて、土圧の掛かる擁壁でなく、かつ劣化しにくい(雨掛りになりにくい)内外装で使う場合は、とても魅力のある材料であると感じました。

 

大谷石の内外装材を使う場合の優先順位。大谷石より優先すべき工事はコレ

古い40年程度前の下駄箱も、表面のシートを貼り替えて再生した。造作家具は普遍的な納まりなので、既製品の下駄箱と違いリフォームしやすい。端っこの底が無いのは傘立て。

 

大谷石はとても魅力のある建材です。ただし大谷石よりも優先すべき事項があります。

 

まず1つ目は断熱性能。

しっかりとした断熱性能にすると、災害時で電気が来ない場合でもより暖かく過ごすことが出来る。「冷え」は万病の元であり、寒い家を暖かくしようすると、多額のコストが掛かる。ローコストで快適に過ごすためには、断熱性能と気密性能を高める必要がある。断熱の仕様は、HEAT20(2020年を見据えた住宅の高断熱化技術委員会)のG2レベルを推奨したい。無暖房でも室温が概ね13度以下にならないのがG2レベル。概ね10度以下にならないのはG1レベルだ。

 

断熱の次に重要なのが、床材に無垢フローリングを使うこと、また室内の建具(ドア)を既製品の建材にせず、造作建具にすること、外壁に窯業系サイディングを使わないことである。室内の建材を新建材(カラーフロアや既製品建材)にしてしまうと、いずれ訪れる廃盤以降には、修理が効かない可能性が高いからである。

 

無垢のフローリングは表皮が劣化しても削れたりしてとても長持ちするし、造作建具や造作家具にしておけば、地域の建具職人が存在する場合は、100年後でもメンテナンスが効くからである。写真にある下駄箱も、40年前の新築時のモノだが、造作家具だったため、表皮のメラミン化粧板を無理なく新調することが出来た。造作家具や造作建具は、基本的に地域の職人が造ったものであり、造りも普遍的なので修理がしやすいのだ。逆に既製品の下駄箱(家具)は、造りが独特で、リフォームしにくいのが現状だ。詳しくはこちらのブログをご覧ください。

 

【会話】建具職人が造った造作ドアは、時を経ても別の建具職人が修理出来る!しかし既成品ドア (既製品建具)は古くなると修理が効かない可能性が高い!という職人との会話

 

また、窯業系サイディングを使ってしまうと、新築時のコストが安く、雨漏等に対する初期性能は高いが、塗装等のメンテナンスコストがとても掛かるので、避けたほうが良い材料だ。もちろん廃盤になるから、部分的に貼りかえは効かない。デザイン面でも、窯業系サイディングを使うとローコストビルダーのような安っぽい印象になってしまうことは勿論である。外壁材の選択についてはこちらもご覧ください。

 

新築時の外壁材に窯業系サイディングを使わないほうが良い理由

 

 

宇都宮市大谷石利用促進補助制度についてはこちら申請書類等もあります。

 

大谷石についてのブログはこちら

宇都宮市で見るべき大谷石の建物(建築)5選と、宇都宮美術館で開催されている大谷石展の感想

 

大谷石の擁壁についてもブログを書いています。

注文住宅を建てる人には、杭偽装問題より重要なポイントは土地選び!このような土地建物は買わないほうが無難という具体例

 

今年も来年の手帳を買いました。もう10年以上この手帳を使っています。作業着と普段着の胸ポケットに入って、1週間が見開きになっており、使いやすいです。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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