住宅設計, 高断熱高気密省エネ住宅.

高断熱高気密の技術・吹き抜け・小さな家の3つは相性が良い

明るく開放的なリビングにしたいと考えた時に、リビングを「吹き抜け」にするという方法があります。

 

「小さな家」でも、「吹き抜け」を設けると広がりを感じるし、ワンルームのようになって家族の気配を感じられ、室内に一体感も出る。

 

少子高齢化が加速する日本で、家族4人以下で暮らす場合は、30坪程度の小さな家が、メンテナンス費用の面からも現実的です。

 

その場合、吹き抜けを設けても寒くない家が造れる高断熱・高気密住宅の技術は、家全体が暖かくなるので、間取りの自由度と各部屋の稼働率も高くなり、小さな家でも大きく使えるので好都合。

 

30坪程度の小さな家でも、家の隅々まで快適に使えたら、かなり広く使えることになるので、「小さな家」と「高断熱・高気密の技術」は、「とても相性が良い」。

 

しかし、高断熱・高気密住宅といっても、実はピンキリです。栃木県宇都宮市なら、この断熱レベルにしておけば、吹き抜けを造っても寒くないという断熱レベルを数値で教えます。

 

まずは、小さな家に広がりを与える「吹き抜けのメリット・デメリット」整理してみましょう。

 

吹き抜けの4つのメリット

1.吹き抜けを造ると、広がりや開放感がでる

 

人間の感じる「広さの感覚」には、「横の広がり」と「縦の広がり」がある。

 

具体的には、「横の広がり」が延床面積の広さで、「縦の広がり」が吹き抜けによる上下階が繋がった広がりです。

 

延床面積が限られる小さな家の場合は、上下階を吹き抜けで連続させる「縦の広がり」で開放感を出すのが現実的。

 

日本が右肩上がりの時期には、「延床面積の広い家=良い家」という感覚がありましたが、ネットが普及して、新築住宅のその後の情報が知れる昨今では、「延床面積の広い家が、必ずしも良い家でない」ことが分かってきています。

 

「面積×費用」で算出されるメンテナンス費用は、広い家ほど高くなるのは当然の話です。

 

ですから更新性と耐久性の高い良い材料(普遍的材料)を使い断熱性も高くして、地域の気候風土に合わせた外観として、新築時になるべく小さな家とすることが、結果として快適で、後々お金が掛からず長く住めて、各部屋の稼働率も高い良い家だと考えられるようになってきています。

 

2.吹き抜けを造ると室内がワンルーム感覚になり、家族の気配がより感じられる

 

キッチン、ダイニング、リビングを一体化させ、2階と吹き抜けで結ぶことで、キッチンに居ても、2階の家族の雰囲気が感じられるのは、便利で安心できます。

 

キッチンから「ご飯ができたよ」と呼ぶと、わざわざ2階に行かずに、子供に伝わるのは便利ですし、小さなお子さんや高齢者が居る場合に、吹き抜けがあることで危険な物音が聞こえやすくなり、その場に直ぐにいけることは、安心につながります。

 

ただし後述しますが、家族の生活音が聞こえやすいということは、騒音になるデメリットでもあります。

 

3.吹き抜けを造ると、隣家と近い狭小住宅でも日射を取り込めて、室内を明るくできる

 

例えば南側隣家と近いと、上手く日射が取り込めず、室内が暗くなる可能性があります。その場合は、吹き抜けを造り、高窓を設けて日射を取り込み、1階のLDKに光を落とし、室内を明るくするのはよく行う手法です。

 

将来的に、隣地の近接した場所に家が建ちそうな場合も、あらかじめ吹き抜けと窓を設けておくと良いでしょう。

 

4.断熱性の高い家で、吹き抜けを設けると、各部屋の温度を均一にしやすいので快適

 

断熱性の高い家を造っている住宅会社は、積極的に吹き抜けを勧める傾向があります。

 

断熱性の高い家なら、吹き抜けを設けて、なるべくワンルームに近い間取りにしたほうが、家の中の温度差を少なくしやすいからです。

 

「吹き抜けを設ける場合の断熱レベル」は、HEAT20のG2レベル程度にすると、「吹き抜けがメリットになりやすい」です。

 

日射の良い家なら、Q値1.6程度でも吹き抜けはメリットになります。

「高断熱・高気密住宅の吹抜け」は快適性の要因だけど、3つだけデメリットがあるのでその対策を書きます

 

吹き抜けの5つのデメリット

1.吹き抜けを造ると、室内に音が響きやすくなる

 

吹き抜けを介して、1階のテレビの音や話し声、食洗器の音等が、2階の個室等に響きやすくなるのはデメリットです。

 

特に、2世帯の場合は、親世帯と子世帯の生活時間帯が異なる場合が多いので、吹き抜けを計画する前に、「音」に対する注意が必要。

 

親世帯が就寝してから、夜遅く帰って夕食となる場合もあるので、吹き抜けに面した親世帯の個室には防音対策をしておいたほうが、「会話やテレビの音」が「騒音」となる可能性が低い。

 

また、音に敏感な家族が居る場合も、個室の壁とドアを防音仕様にしておいた方が良い。

 

後からリフォームするのは解体を伴うので、新築時に防音仕様にするよりもお金が掛かることを理解しておこう。

 

2.抜き抜けを造ると、施工床面積が増えて工事金額が上がること

 

吹抜けは、1階の天井と2階の床が無いだけで、2階の壁と天井はある。吹抜けがあると家が大きくなり、当然工事金額は増える。

 

吹抜けがあることにより、室内が広くなるのは勿論だが、外部の屋根面積も外壁も増えるのだ。

 

だから 施工床面積が増えて工事金額が上がる。

 

しかし、吹き抜けを造るメリットのほうが多いので、予算が取れる場合は吹抜けを造ったほうが良い。

 

3.抜き抜けを造ると、夏に吹き抜け窓から入ってくる日射により室内温度が上がること

 

夏、吹抜けに面した窓から入ってくる日射で、室内温度が高くなってしまうとデメリットがある。

 

断熱性、気密性が高い住宅の場合、一度室内に入った熱はなかなか逃げない。夏の対処法は、窓の外側に日射を遮る専用のシェードや、「すだれ」や「よしず」を付け、日射を室内に入れないこと。

 

逆に、冬は日射を入れよう。冬の南面の吹き抜けに面した窓は、暖房機代わりになるので最大のメリットだ。

 

4.吹き抜けに面した窓や照明に埃がたまり、掃除しにくい

 

吹抜けの照明上や窓枠上に埃が溜まるし、窓ガラスもハシゴを架けないと掃除出来ない。

 

埃が掃除しにくいことで、気になる人はいるだろう。1人がハシゴを持って2人で作業する必要がある。壁と床を傷付け無いように養生が必要となるので、思ったより大変である。

 

5.断熱性の低い住宅の吹き抜けのデメリットは、室内が寒くなることと、光熱費が上がる

 

断熱性の低い家で吹き抜けを造ると、寒くなり、光熱費が上がるのは当然の話です。例えると「穴が開いたバケツに水を大量に注いでいるようなもの」

 

断熱性の低い家で吹き抜けを造った場合、暖房しても、暖かい空気は吹き抜けを介して2階の天井にあがり、その分、足元から冷たい空気が入ってくるという悪循環になり、非常に不快な上に、光熱費も上がります。

 

栃木県宇都宮市で「吹き抜けのある家」を造るなら、断熱レベルはHEAT20のG2レベルが推奨値

 

住宅業界では、「高断熱・高気密住宅という言葉に基準となる数値はない」

 

 

造り手側が、「この家は高断熱・高気密住宅だ!」と言えば、「断熱性能の低い住宅でも高断熱・高気密住宅」になってしまいます。

 

だから、断熱工法や断熱材にこだわっている住宅会社に依頼しても、完成した住宅が「寒い」「あまり暖かくない」「燃費悪すぎ」「建てなきゃよかった」なんてこともあり得ます。

 

そこで、断熱性能のレベルが分かる「ものさし」があるのでご紹介します。

 

HEAT20の外皮性能グレードを見ると、お住まいの地域(地域区分)と断熱の推奨グレードが分かります。

 

断熱仕様の基準は、温熱区分5地域の栃木県宇都宮市はもちろん、どの地域でも、断熱仕様はHEAT20のG2レベルが良いと思います。

 

G1よりもG2のほうがレベルが高く、数字は小さくなるほど高性能。地域区分1は北海道です。

 

栃木県宇都宮市の温熱区分は5地域なので、断熱性能である外皮平均熱貫流率 UA値[W/(m2・K)は、0.34になります。

 

 

住宅会社に暖かい家を依頼するときは、「断熱レベルはHEAT20のG2レベル。気密性能は1 ㎡/㎡以下でお願いします」と依頼すると具体的であり、間違いはありません。その対応で、住宅会社や設計事務所の高断熱・高気密住宅を造る実力も分かります。

 

住宅会社や設計事務所に外皮平均熱貫流率 UA値や熱損失係数Q値を計算してもらい、宇都宮市なら外皮平均熱貫流率 UA値は0.34以下くらいで設計して、キッチリ断熱施工・気密施工してもらいましょう。

 

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小さな家でも「吹き抜け」を造ると広く感じる理由

 小さな家でも「吹抜け」を造ると広く感じる理由は、吹抜けを造って空間を縦に伸ばし1階の床から2階の天井までが見える状態を作ると、視線が遠くに行くので広がりを感じるからである。

 

断熱性の高い家のメリットは「間取りの自由度が高くなること」と「部屋の稼働率があがること」

普通の家だと、できない間取りが可能になることが、「間取りの自由度が高くなる」ということです。

 

普通の家なら寒い北側にリビングを配置することはありません。しかし、上記した数値以上の高断熱・高気密の家なら、室内の温度は、ほぼ同じになるので、北側にリビングを配置することも可能になります。

 

とくに「小さな家」の場合は、「建物のアウトラインも狭い」ので、高断熱・高気密にして「吹き抜けを設けること」や「北側リビングにすること」等の「自由な間取り」に出来ると、生活しやすくなります。

 

また暖かい家は、室内の温度差が小さくなり、寒い部屋が無くなるので、小さな家でも各部屋の稼働率は極端に高まり、お得な住宅と言えます。

 

例えば、広い70坪の住宅でも、家全体が寒くて暖房している20坪しか使っていなければ、それは大きな家ですが、とても狭い家になります。まだまだ、そんな家は多いです。

 

それなら断熱性の高い30坪の家を建てて、家の隅々まで使える暖かい家にしたほうが、快適で広く使える上に、メンテナンスコストも少なくできるのでお得なのです。

 

小さな家で大きく暮らす

 

小さな家で大きく暮らす具体的方法

 

最近買ってメッチャ良かったのはコレ。床に敷くクッションが付いているのがgood。腹筋は夏までに仮面ライダーの予定ww。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士

栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

    • yoshidacraft

      このブログが参考になったということですかね。それなら良かったです。

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