2017-11-22
研修会・展覧会

アートファンも必見の建築展「安藤忠雄展―挑戦―」@国立新美術館!鑑賞する際の7つの注意点

写真出典

国立新美術館10周年として開催中の「安藤忠雄展―挑戦―」に行ってきました。

 

とにかく、展示の「量」が半端ない上に、どれも質が高いという驚きの展覧会です。

 

今まで私が見た美術展・建築展の中で最大規模であり、一番内容の濃い展示でした。

 

強烈におススメします。

 

展示されている量が多く質も高い、かつ「光の教会」実物レプリカに入れる上に、安藤氏の事務所の机廻りが再現されているというパーソナルな展示もあります。

 

また初心者にも分かりやすく構成されているので、建築を知らないアートに興味がある女性も多く訪れています。

 

今日のブログは「安藤忠雄展―挑戦―」@国立新美術館を見学した私が、鑑賞する際の7つの注意点を書きますので鑑賞の参考にしてください。

 

その1。入場券は乃木坂駅の改札前で売っているので、事前にネットで買う必要なし

入場券は新美術館直通の乃木坂駅6番改札出口前で販売していました。並んでいませんでしたので、ネットに不慣れな方は、事前に手続きが面倒なネットで買う必要はなく、乃木坂駅で買えばよいと思います。

 

前売り券の発売は会期前に終了しており、事前にネットで買っても、当日会場で買っても入場料1500円(一般)は同じです。

 

一応オンラインチケットも貼っておきます。

 

その2。平日の午前中も混雑、鑑賞時間は3時間以上必要

国立新美術館は乃木坂駅と直通している。

 

私は11月16日(火)、開館時間の10時に合わせて行きました。展示内容がとても充実している上に、非常に混雑しているので鑑賞時間は3時間以上掛かりました。

 

午後13時から用事があったので、10時~12時の2時間程度で鑑賞しようと思っていましたが、13時過ぎまで掛かかり、ビッグサイトで行われていたエコハウス大賞の審査会の見学に遅れてしまいました。

 

鑑賞後に予定のある方は、鑑賞時間は3時間以上必要だと考えて予定を組む必要があります。鑑賞後はコーヒーとケーキでも食べて、糖分補給したくなるほど充実した展示です。

 

また、美術館スタッフに聞いたところ、安藤氏本人によるギャラリートークがある日は、更に入場者が多いとのことなので、より時間的余裕を見たほうが良いでしょう。

 

※ギャラリートークとは、展示室内の一画にて、安藤忠雄氏が、展覧会や建築など様々なことについてフリートークを行うイベント。各回、時間は30分程度。

 

以下がギャラリートーク日程、安藤氏のトークが聞けるのは魅力ですか、この日は特に混んでいます。

・11月24日(金)13:40~14:10、15:00~15:00

・11月25日(土)10:20~10:50、12:00~12:30

・11月29日  (水) 14:20~14:50

・11月30日(木)10:30~11:00、12:00~12:30

 

その3。安藤忠雄氏本人がしゃべる音声ガイド550円は必須

通常、美術館の音声ガイドは、アナウンサー的人物の解説を聴くのが普通ですが、安藤忠雄氏本人がしゃべる音声ガイドになっています。

 

建築家を志した原点から主要作品の解説に至るまで、あの独特のダミ声の大阪弁を聴きながら、鑑賞するのをおススメします。

 

その4。「光の教会」原寸大レプリカに入れるが、外なのでメッチャ寒い。コート必須

コンクリートで造られた「光の教会」原寸レプリカに入れる。全員がスマホで撮影→SNSへ投稿→人が集まるという流れ。全員がスマホで撮影していました。

 

今回の展覧会の目玉の1つは、屋外展示場に造られた「光の教会」原寸大レプリカを見学でき、内部に入れること。

 

美術館の屋外展示場に建物が建っています。

 

実物とほぼ同じに造られていた空間が体感できます。ただし外であり、窓ガラスも入っていないコンクリート打ち放しの建物なので、内部も非常に寒いです。

 

コートがないと、長い時間鑑賞できないと思いますので、事前にロッカーに預けるのは荷物程度にして、コートは持ったまま鑑賞するのがおススメです。

光の教会原寸レプリカ、入口方向を見る。建物内は寒くてガクブルなのでコート必須。

ロッカーは会場脇の館内にあり、ロッカー代100円は戻ります。

 

その5。その他の見どころ

安藤事務所の安藤さんの机の廻りが再現されています。備品は実物を持ってきて、同じスケールで造っているのだと思います。安藤さんの本棚も再現されており、読んでいる本が分かります。

 

建物の模型が素晴らしい。学生が造った模型製作過程も写真で納められており、手作り感が分かります。

 

とくかく模型、図面、スケッチ、写真、動画等の「量」と「質」が半端なく、的確に分類・展示されている。

 

今まで見た中で、最高に良い展覧会でした。

 

その6。美術館でしか売ってない「安藤忠雄展―挑戦―」の展示会図録(写真本)は買っておこう

今回の展覧会を記念して出版された展示会図録(写真本)は買いです。美術館でしか売ってないと思います。

展示されている代表作を320ページに渡って写真で紹介しており、値段は1980円。

図録は安藤氏のサイン入り、アマゾンでも売っていません。

 

その7。「安藤忠雄展―挑戦―」鑑賞前の予習動画

建築家 安藤忠雄氏をよく知らない人は、鑑賞前の予習動画があります。この動画を見てから行ったほうが良いでしょう。

「安藤忠雄展―挑戦―」展覧会情報

国立新美術館 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2

 

■最寄り駅 東京メトロ千代田線 乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)←改札出口で入場券販売しています。

もしくは、東京メトロ日比谷線 六本木駅 4a出口から徒歩約5分 都営地下鉄大江戸線 六本木駅 7出口から徒歩約4分

 

■会期・開館時間・休館日 2017年9月27日(水)~12月18日(月) 10時00分~18時00分(毎週金・土は20時まで)

※9月30日(土)、10月1日(日)は22:00まで ※入場は閉館の30分前まで

 

■観覧料 1500円(一般) 1200円(大学生) 800円(高校生)当日券のみ。割引のある前売り券は終了しています。

 

公式HP 安藤忠雄展-挑戦- 国立新美術館開館10周年

 

■Twitter 安藤忠雄展-挑戦-(公式) (@ANDO_endeavors) | Twitter

 

今日の分かった

今まで見た、美術展・建築展の中で、一番良かったです。安藤氏のサービス精神全開の展示という印象であり、商売人としても一流です。

 

安藤氏の造った住宅は、断熱性は皆無で冬寒く夏暑いので住みたいとは思いません。しかし、驚きのある住宅なので体感してみたいとは思います。この展覧会は、安藤建築を疑似体験できる良い機会です。

 

入場者は、他の美術館も共通だと思いますが、40代~70代の女性の2~3人のグループが多い印象。時間のある、この客層に十分アピールできると、入場者は伸びるのですね。

 

会期は12月18日(月)まで。おススメ!

 

安藤さん関連のブログはこちら。新国立競技場問題で否定されても、ガンで臓器を5つ取っても前向きで凄いです。

建築家 安藤忠雄 サイン本

新国立競技場問題の原因は、オリンピック招致アピールとコンペのコスト意識の無さだった

 

 

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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