2017-07-07
Q1.0住宅宇都宮三番町の家 SI-house(宇都宮市 三番町)
高断熱・高気密住宅

WEBサイトにお客様の声をアップしました。お客様の感想の中から、家づくりの参考になった文言をピックアップして解説します。

WEBサイトにお客様の声をアップしました。

 

SI-house─設計者に最低限の要望を伝え、あとはお任せが面白い。

 

今回の家づくりを振り返っての感想を、質問形式でお客様に答えて頂きました。

 

頂いた内容を、そのまま掲載しています。

 

これから注文住宅を建てる方、リフォームする方の参考になると思います。

 

お客様の声の中から、印象に残った文言をピックアップして解説します。

 

Q──家づくりについて、どう行動して、どこで当社に出会いましたか?

A.新建材を多用する、大手ハウスメーカーの家づくりが嫌いだったので、ハウスメーカーに依頼する考えはありませんでした。当初から、設計士か工務店への依頼を考えていました。

 

→ハウスメーカーやローコストビルダーが使う新建材が嫌いな施主は確実に存在しており、そのような方が、当社に依頼していると再確認できた。施主が新建材を多用する家づくりが嫌いな理由は、自然素材のフェイクが多く、画一的な、よくある団地住宅のような外観となり、かっこ悪いこと。また、新建材は工業製品なので、廃盤になったりして長く使えない。部分交換できないことがあげられる。

 

Q──当社と家づくりすると決めた決定打は何ですか?

 

A1.ヨシダクラフトが以前やっていたFPの家をやめたこと、FPの家は画一的で嫌でした。

 

A2.将来、品番がなくなる可能性のある材料を極力排除して、普遍的な材料を使おうとしていた点。

 

A3.断熱性能の高い家を目指していた点

 

→お客様がおっしゃった「FPの家は、画一的で嫌でした。」の意味は、「断熱性能だけ良くても、かっこ悪い住宅を造る住宅会社には依頼したくなかった。」ということである。

 

断熱性能と同等に(またはそれ以上に)、外観及び内観の見た目が大切だ。

 

仕上げ材の種類は、住宅のデザインに直結するので、安っぽい新建材の仕上げ材を使わないことが大切だ。

 

FPの家は、当社が所属していた断熱系VC(ボランタリーチェーン)。

※ボランタリーチェーンとは、独立小売店(工務店)が同じ目的を持った仲間達と組織化し、チェーンオペレーションを展開している団体をいいます。 ボランタリーチェーン(VC)には、フランチャイズチェーン(FC)と同様に加盟店を指導するチェーン本部が存在します。出典日本ボランテリーチェーン協会

FPの家を建てたいユーザーは、栃木県内に10社程度あるFPの家加盟工務店を比較検討する。だから加盟各社同士が相見積的価格勝負に「なりがち」だ。

 

結果として、各社仕上げ材は安めのモノを使わざるをえない。構造と断熱は確定しているので、違いを生むのは仕上げ材だからだ。

 

違和感の無いインテリアが構成できて長持ちする造作建具、自然素材系仕上げ材は、ほぼ使えないので、既製仕上げ建材を多めにして、仕事を取りに行かざるを得ないのが現状だった。

 

当時は外壁材も窯業系サイディングが多く、外観も画一的でした。仕上げ材が画一的だと、内外観も画一的となり、魅力が無い家に見える。それは、FPの家ばかりでなく、他のFC、VCも同じだと思います。

 

FPの家の施主候補が、加盟各社同士を価格比較したことが、魅力のない外観及び内観を生んだとも言えるし、それがVCとFCの限界であり、デメリットとも言える。

 

私の場合、そのような理由で断熱性が極端に高く、かつ仕上げ材を含めたデザインにも重心を置ける家づくりをするには、FPの家を辞める必要があった。

 

廃盤になる可能性が高い新建材(例えばカラーフロア、室内ドア、窯業系サイディング等)でなく、劣化したら部分交換できる、造作建具や板貼り外壁を使ったほうが、デザインの普遍的で良いという啓蒙を、ずっと続けていく必要があると感じた。

 

新建材(工業製品)を作り販売している建材メーカーの立場からすると、売れないモノを短いスパンで廃盤にしていくのは当たり前のことであり、売れないのに造り続けたら、不良在庫の山になって倒産してしまう。

 

逆に、施主と住宅会社の立場としては、新建材を多用すると、見た目が悪い上に、ほぼ全ての建材が廃盤になることから部分交換リフォームが出来なくなり、大規模リフォームもしくは新築せざるを得なくなるので、メンテナンス及び再新築の生涯コストは高額になりがちだ。少子高齢化で人口も少なくなるので、廃盤になりやすいスクラップ&ビルドの大量生産の新建材は、時代にも合っていない。

 

Q──実際に暮らしてみていかがですか? 今までの生活と変わったところはありますか?

A1.床下エアコンによる暖房は、家全体の温度が均一になり、想像以上に暖かかった。その反面、乾燥気味になることから加湿が必要だった。

 

A2.断熱性能が高いことは、寒い時ばかりでなく、暑いときも室内の温度が上がらず、屋外より室内温度が低く快適だった。

 

→付加断熱(W断熱)+床下エアコンの快適性は非常に高く、床暖房の比ではない。私も宿泊させて頂き、その快適性にビックリした。家全体の温度差も少なくなるので、小さな家でも広く使えることも利点である。

 

私が設計施工した断熱性能Q値1.35、C値1のお客さんのお宅に宿泊した感想と室内温度

 

その他にもいろいろと、施主の感想が書かれています。

 

SI-house─設計者に最低限の要望を伝え、あとはお任せが面白い。

吉田武志

有限会社ヨシダクラフト 代表取締役・一級建築士栃木県宇都宮市を中心に、手作り感のある「暖房を止めて寝ても朝寒くない快適な注文住宅」と既存を生かした「リフォーム・リノベーション」を手掛けている。創業118年の工務店(2017年現在)。

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